交通事故にあってしまった時、動揺やパニックから、なかなか自分の身体のことにまで頭が回らないという方が多いのではないでしょうか。

事故後は、警察の方に来ていただいて事故の状況説明をしなければいけません。また、事故の相手の方との話し合いや保険会社への連絡など、しなければならないことがたくさんあります。事故直後は、外傷がないと大丈夫と安心してしまいがちですが、後から様々な身体の不調がでてくることはよくあることです。

事故後しばらくしてから不調に気付くという方は実際いらっしゃいます。あまりに時間が経ってしまうと、交通事故と身体の不調との因果関係をはっきりさせることが難しくなります。そのため、損害賠償の請求ができなくなる可能性もありますので、事故後は早めに病院に行き、医師の診断を受けましょう。

交通事故といえば、むちうちになったという方の話を聞くことが多いと思います。

人間の頭は重く、重い頭を細い首が支えてくれています。車に乗るときはシートベルトをしているので上半身は固定してくれますが、エアバッグが膨らんでくれないと首と頭は無防備です。そうなると、重い頭を支えている細い首が衝撃を受け、大切な頸椎に損傷を与えてしまいます。この状態が、むちうちです。

首にある頸椎には神経が多いので、その神経を傷つけるとしびれや歩行障害など、重い後遺症に悩まされることがあります。むちうちの後遺症で悩まされる方は多く、交通事故前の健やかな生活が送れなくなることもありますので、一日でも早く病院受・治療開始することが重要になります。

事前に事故後の対応を知っておくことで落ち着いて対応ができますし、後々のトラブルを避けることができます。ここでは、交通事故直後のおさえておきたい行動を３つご紹介します。

ポイント１　警察への事故報告

交通事故をおこした場合は、必ずその場にとどまり警察へ連絡します。これは、自動車運転者に義務付けられています。警察が到着したら、事情聴取などの捜査に協力します。

ポイント２　負傷者の救護と二次災害の防止

負傷者がいる場合、負傷者の救護も定められている自動車運転者の義務ですので、自分が負傷していない場合は負傷者の救護を行います。また、後続車が事故に巻き込まれないように、三角表示板などで二次災害の防止に努める必要があります。

ポイント３　事故の相手の情報収集

事故の相手と話す時には、感情的にならず冷静に話し合いましょう。相手も冷静な話ができると判断した場合には、住所・氏名・電話番号や加入している自動車保険などの情報交換を行います。相手が冷静に話をできる状態でないと判断した時は、慌てずに警察や保険会社の力を借りましょう。